みなさん、こんにちは。
在留カード同様に日本語学校に通う留学生が最も紛失してはならない物の一つ、それがパスポートです。
当然ですが、パスポートが無ければ海外への渡航ができませんし、滞在先からの出国が出来なくてなってしまいます。
日本人の我々も旅先でパスポートを無くしたら、出国出来ないため、再発行しなければ日本に帰れなくなりますよね。
そんな大事なパスポートを紛失してしまう留学生が毎年数人は出てしまうのが日本語学校の現状です。
今回は留学生がパスポートを紛失した際、日本語学校の職員が取るべき対応について解説します。
まずは紛失した場所近くの交番で手続きをする
留学生から紛失の相談を受けたら、まずは紛失したと思われる場所近くの交番に行かせましょう。
日本語があまり話せない学生の場合は職員が引率した方が効率的です。
交番に着いたら事情を説明した後、遺失物届を記入して紛失届を貰いましょう。
この紛失届が無いと、次のステップに進めないので、必ず交番に行って紛失届を貰ってください。
在日本大使館のホームページで予約を取る

紛失届をもらったら、留学生本人に在日本外国大使館(学生の国籍の)のホームページから、パスポート再交付申請の申込をさせます。
私の知る限り、ほとんどの大使館がインターネット申込になっていますので、予約を取らずに大使館へ行かない様、しっかり学生に説明しましょう。
大使館に行く際の注意点
インターネットで再交付申請の予約が取れたら、学生は予約した日時に大使館へ行くことになります。
大使館受付は平日の午前中がほとんど
大使館は土日休みですので、予約日は平日になるのですが、私の経験上多くの大使館が受付時間を午前中からお昼頃としています。
その為、パスポート再交付申請のため、授業を欠席せざるを得ないので、予め留意しておきましょう。
パスポート再交付申請は公欠か欠席かを伝える
法務省告示校の全ての日本語学校には学則があります。この学則に基づき、学校運営が成されています。
どの日本語学校も学則の中に公欠規定は必ず記載されています。自分の学校の公欠規定に、パスポート再交付等による大使館訪問を公欠と定めていれば、公欠となります。
公欠となりますので、出席率は下がりません。逆に大使館訪問を公欠と定めていなかった場合は、欠席処理となりますので、出席率は下がります。
私の経験上、大半の日本語学校がパスポート再交付申請による大使館訪問を公欠と定めてはいますが、自分の学校の学則を確認した上、学生に公欠可否を予め伝えておきましょう。
再交付申請の時に渡される領収書や受付票を紛失しないように
再交付申請受付後、申請料金の支払いレシートや受付票を絶対に無くさないよう、必ず学生に伝えましょう。また、レシートや受付票をスクリーンショットで撮影しケータイに保存するよう伝えましょう。
パスポートを紛失してもビザ更新はできるのか
タイミング悪くビザ更新の期間中、又はビザ更新申請を出す直前にパスポートを紛失してしまっても大丈夫です。パスポートを紛失しても、ビザ更新はできます。
ただし、こちらも注意点が幾つかあるので、解説していきます。
ビザ更新申請の直前にパスポートを紛失した場合
この場合、ビザ更新必要申請書類と合わせて、パスポートのコピーと紛失理由書、パスポート再交付申請受付票の写しを入管に提出しましょう。
これらの書類が無いと、本来必要なパスポートを紛失してしまった証明ができません。また、パスポート再交付申請の予約がすぐに取れなかった場合、再交付申請受付書類を取る事もできません。
この場合は、紛失証明書(警察発行)と紛失理由書を提出しましょう。理由書にパスポート予約予定日を記載するのを忘れないよう気をつけてください。
新しい在留カード受け取り時にパスポートが無い、資格外活動許可シールはどうなる?
在留期間更新申請後、新しい在留カードを受領する時にパスポートが無い場合、資格外活動許可シールではなく、代わりに紙媒体の資格外活動許可証を貰います。
紙媒体でハガキより少し大きめのサイズなのですが、これを大切に保管しなければなりません。また、新しいパスポートを取得出来たら、パスポートの中に入れておくよう、学生に指導しましょう。
まとめ
今回はパスポートを紛失してしまった際の対応方法について、ご紹介しました。
在留カードと違い、パスポートに関しては常に持ち歩く訳ではありません。そのため、自宅や学生寮での紛失が発生しやすい状況にあります。
特に友達とルームシェアをしていたり、複数の学生と同部屋だったりすると悪用されてしまうことすらあります。学生には予め鍵付きのスーツケースに保管するように指導しておきましょう。
留学生の貴重品管理は緩々です。そんなところに貴重品を置くの?と思う所に置きっぱなしにしていたりもしますので、定期的に注意喚起をし、貴重管理の意識を高めましょう。