皆さん、こんにちは!
「最近、近所に日本語学校が出来たんだけど、一体どんな学校なの?」
確かに日本語学校に対する世間の認知度は高くありません。
今回は、そんな巷であまり知られていない日本語学校が一体どんな学校なのかを分かりやすくご紹介します。
日本語学校は何をしている学校?
日本語学校は国内外にあり、日本語を学びたい外国人に対して、日本語教育を提供している学校です。
学校ではありますが、大学や専門学校と違い、課程を修了しても学歴には含まれません。予備校と同じイメージです。
日本政府に認められてるの?
日本国内の日本語学校は、法務省と文科省の管轄下にあり、両省の認可を得た後、法務省告示校とならなければ、日本語学校を開校する事は出来ません。
従って、日本国内にある全ての日本語学校は日本政府の認可を得て学校を運営しています。
日本政府の管轄下ですので、好ましくない学校運営をしていれば、段階を踏んで学校認可は抹消され、廃業へと追い込まれます。
また、日本政府は各日本語学校に対し、告示基準の遵守を義務付けています。全ての日本語学校は、この告示基準に記載されている各項目を遵守し、適正に学校を運営しなければなりません。
国内には何校くらいある?
2024年現在、日本国内には約600校もの日本語学校があります。日本語学校は学校法人設立の日本語学校、株式会社設立の日本語学校に大別されます。
立地条件もあり、アクセス、生活の利便性面で優れている大都市圏(東京、大阪、名古屋等)に日本語学校が集中しています。
逆に大都市圏以外の地域は、地域密着型の学校運営をしている学校も多くあり、今後の日本政府の地方活性化プランの進捗によっては、地方に日本語学校が増える可能性もあります。
主な在学生は留学生
JASSO(日本学生支援機構)が実施した調査「令和4年度外国人留学生在籍調査」によると、令和4年時点で、日本国内の留学生数は231,146人となっています。
日本政府が打ち出した「留学生30万人計画」の政策効果もあり、コロナ禍以前の留学生数は30万人を超えていましたが、コロナ禍の入国制限により、留学生数は大幅に減少してしまいました。
現在、日本国内に在留している留学生の中で、日本語学校に在籍している留学生は約50,000人となっており、留学生全体の20%が日本語学校で学んでいます。
コロナ禍前には最大で83,000人もの留学生が在籍していました。コロナ禍明けとなった現在、日本語学校を目指す留学生数も徐々に回復傾向にあります。
留学生以外にも、日本国内に居住している外国人の方や就労者の方も日本語学校に通学しています。
参考:JASSO(日本学生支援機構)実施の「令和4年度外国人留学生在籍調査」
どんな国の人達が学んでいる?
現在の日本語学校には、主に中国、ベトナム、ネパールからの留学生が多くを占めています。近年では、ネパールの学習者数がベトナムの学習者数に迫る勢いで増えています。
留学生の国籍の大半は、アジア圏(東アジア、東南アジア、南アジア)となっています。これは欧米、北米といった他の地域よりも、アジアの方が地理的に近い事も要因の1つとなっています。
また、特に東アジアに関しては、文化的にも近いという点もあり、中国、韓国、台湾の留学生トップ10に毎年入っている要因でもあります。
日本語教育に関して
日本国内にある日本語学校の多くが直接法(日本語を日本語で教える)で授業をしています。海外では直接法+間接法(日本語を母国語)で授業をしている所もあります。
どんなコース課程がある?
日本国内に約600ある日本語学校は、それぞれ独自のコースを持っています。具体的には以下の様なコースがあります。
進学コース
日本の大学、大学院、専門学校への進学を目指す学生が在籍
一般課程コース
進学や就職を目指す等の指定が無い為、様々な進路を目指す学生が在籍
ビジネス日本語コース
日本語学校卒業後に日本で就職を目指す学生が在籍。日本社会におけるビジネスマナーや就職支援も含まれている。
特定技能コース
近年新たに創設された在留資格である特定技能ビザを取得し(既に取得している学生も居る)、卒業後の就職を目指す学生が在籍。
上記以外にも独自のコースを持つ日本語学校もあります。それぞれのコース課程に応じたカリキュラムやサポートプログラムが組まれています。
教えるのは日本語だけではない!
日本語教育以外にも、日本語学校では以下の様なプログラムやサポートをしています。
進学サポート
進路面談や面接練習等、進学に関わる事の全般をサポートします。留学生に日本語でサポートしますので、日本人以上にサポートに費やす時間は膨大です。
日本文化体験イベント
日本語を学ぶ過程で、日本の文化や風習を知る事は不可欠です。各日本語学校が独自に様々イベントプログラムを持っています。
日本生活サポート全般
入学当初は特に、母校の生活との違いからトラブルが発生する事も多々あります。そんな時の相談窓口として、生活に関わるアドバイス、サポートをしています。
就職支援
就職に係るコースのある日本語学校は、面接練習や企業斡旋(有料職業紹介者免許有の場合)を行っています。また、人材派遣会社と提携しサポートをしている学校もあります。
これら以外にも、各日本語学校が独自のサポートを展開しています。また、この独自のサポートが学校の特色にも繋がり、学生募集の際にアピールポイントにもなっています。
運営元は?
日本語学校は大学と違い、国立の学校はありません(一部官民一体型を除く)。世間一般のイメージで言えば、予備校に近いです。
日本語学校の運営元は大きく分けて2つあり、学校法人が運営している場合、株式会社が運営している場合です。他にも少数ではありますが、財団法人やNPOが運営している学校もあります。
最後に
如何でしたか。日本語学校に対して少しイメージが膨らんだと事と思います。
もし、この記事がきっかけで日本語学校業界への就職や転職に興味を持った方がいらっしゃいましたら、別の記事で紹介しておりますので、ご覧ください。
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