日本語学校の留学生募集担当業務について解説

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日本語学校の仕事

近年、日本語教師の国家資格化に伴い、日本語教師が注目の職業になりつつあります。しかし、日本語学校で働いているのは日本語教師だけではありません。

日本語学校に通う学生たちをサポートする職員(事務員)、日本語学校通う学生を募集する学生募集をする職員(学生募集担当)、学生寮担当職員、経理担当等の職員がいます。但し、学校規模によって部署の区分は様々です。

そこで本記事では、留学生募集担当の業務に焦点をあて、留学生募集担当者が日頃どの様な業務をしているのか、分かりやすくご紹介致します。

留学生募集担当の仕事内容

留学生募集担当のメイン業務は、留学生の募集です。一見簡単そうにも思えますが、留学生を募集する為には、学校のPR活動、学校紹介セミナー開催や各種商談と言った様々な業務が発生します。

具体的には、主に以下の様な業務が発生しますが、各日本語学校の運営方針により、様々な業務が求められる事があります。

海外出張(新たな募集経路の開拓)

日本の大学や高等学校には、偏差値という評価指標がありますが、日本語学校にはありません。評価は全て口コミのみですので、全ての日本語学校が同じ土俵に立っている状況です。

偏差値等の評価指標が無い以上、多くの学生を呼び込む為には、自分の学校が如何に他校より優れているのかをアピールし、差別化をしなければなりません。

その一つの手段として、海外出張による新たな募集経路の獲得が上げられます。マーケティング戦略により、ターゲットに指定した国に赴き、現地の日本語学校や送り出し機関を訪問し、自分の学校を売り込み、留学生希望者を獲得します。

しかし、新規開拓は簡単ではありません。同業のライバルは日本語学校以外にも大学や専門学校も同様に留学生の募集をしており、PRが上手くいかなければ留学生を奪われてしまうからです。

その為、新たな募集経路を開拓する事は留学生募集担当の重要な業務となります。留学生が来なければ、収益は上がりません。担当者は皆その意識を持って、募集業務を担っています。

海外出張(日本留学フェアへの参加)

様々な団体が海外で主催する日本留学フェアに参加し、自分の学校を来場者に直接アピールします。海外の日本留学代理店や日本語学校の開拓と違い、日本留学に関心のある個人に直接アピールする点において、非常に有意義です。

留学フェアに参加する為に、各種パンフレットやPR素材の準備をします。当日各参加者に与えられるブースのスペースには限りがありますので、限りあるスペースを如何に有効利用し、効果的に素材を配置するかの準備作業も重要な業務の一つです。

海外出張(自社主催の学校紹介セミナーを現地開催)

日本語学校によっては、自社主催の学校紹介セミナーを行う事もあり、実際に私も何度か経験しています。

自社主催であれば、全ての来場者が自分の学校目当てに来場してくれますので、集客、会場セッティングを上手く出来れば、得られる効果は絶大です。

自社主催の場合、集客から会場のセッティング等を全て自社で担う事になるため、セミナー開催の準備業務も留学生募集担当の業務となります。

国内外の日本留学代理店との商談、契約

現地の日本語学校や送り出し機関と商談し、送り出しを受ける為の業務委託契約を締結します。後々トラブルが発生しますので、業務委託契約は必ず締結します。

各種企画立案

同業他社との競争に負けない為には、留学生を募集する際に様々な企画を実施するのも留学生募集担当の業務です。

例: 日本語力の高い応募者に対して、奨学金制度を創設

上記の企画は優秀な留学生を募集する際に有効です。この様な企画を部署で発案し、部署の職員でアイデアを出し合う事は、学校の強みを作る事に加え、職員のレベルアップにも繋がります。

募集資料の作成(パンフレット、募集要項等)

学校の運営方針にも寄りますが、学校パンフレットの作成や募集要項の作成も、留学生募集担当が担う事が多くあります。

文字媒体で学校をPRする事の出来るパンフレット、募集要項は学校のホームページにも掲載される学校の顔となる資料です。プレゼン資料と違い、公式な学校資料になるので、記載事項にミスや差異が無いかを入念にチェックし、作成します。

留学ビザ申請(在留認定資格証明書申請)

上記で述べた仕事内容の詳細は、留学生募集前の準備業務になります。では留学生を募集するだけでお終いなのか?そうではありません。募集を通じて、自分の学校に応募してくれた入学希望者の留学ビザ申請業務も業務の一つです。

学校によっては募集のみを担当してる所もありますが、大半の学校の担当者は、募集してから、留学ビザの申請までの業務を担っています。

留学ビザの申請は別記事で取り上げますが、入学希望者は留学ビザを申請し、日本国の在留許可を取得しなければなりません。申請先は、日本語学校が所属する地域を管轄する入国管理局になります。

無論、留学ビザの許可が出ない事も多々あります。許可が下りなければ、入学も出来ませんし、募集段階で費やした時間と費用が台無しとなってしまいます。その為、この留学ビザの申請業務は、留学生募集担当にとって非常に重要な業務です。

最後に

日本語学校の求人の多くは、日本語教師の求人です。しかし、事務員や留学生募集担当の求人が出る事もあります。

大学時代に国際関係の事を学んでいた方、言語を活かしたい方、外国人サポートに関心のある方にとって、留学生募集担当のお仕事は非常に魅力的です。

筆者自身も大学時代は国際関係学、主に東南アジア、南アジア研究、開発経済学を学んでいました。その為、大学時代で学んだ事が全て活かされており、毎日の仕事にやり甲斐と生き甲斐を感じています。

本記事を通じて、日本語学校の留学生募集担当のお仕事を多くの方に知って頂けたら幸いです。

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